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2020/10/27

コロナで業績が不安・・・そんなときの切り札!社長にボーナスオプション設定

利益が出たら社員に臨時ボーナス(いわゆる決算賞与)を払うことってありますよね?社員はボーナスが出て嬉しいし、会社にとっても、損金となり税金を抑えることができます。でも社長さんは?利益が出ていたら、もらってもいいの?―――いま、コロナ禍だからこそ、押さえておきたい社長さんのボーナスについて、解説していきたいと思います。

 

社長さんのボーナスは損金にならない?

中小企業にとって、社長さんと会社は一心同体。利益が出たから賞与を出す、これが損金になるとすると、税務署からは「税金を減らすために利益操作をしたのでは?」と疑われるでしょう。このような懸念から、基本的に社長さんのボーナスは損金になりません。決算書上は役員賞与となりますが、ここに税金がかかります。

でも、社長さんだってボーナスは欲しい!それを叶えるのが、「事前確定届出給与」です。

【事前確定届出給与】
次の全てを満たす役員の賞与は損金として認められます。

  • ①「事前」に・・・定時株主総会の時に決めておく
  • ②金額と支給日を「確定」・・・1円単位で、支払日を設定 ※曖昧なものはNG
  • ③「届出」が必要・・・定時株主総会の日から1か月以内に所轄の税務署に提出

つまり、利益がある程度確定してから、あとで金額を決めるということができないようになっています。あらかじめ決めているボーナスなのであれば、利益操作にはならないから、損金として認めてあげようね、ってところでしょうか。
この制度は、社長さんだけでなく他の取締役や監査役にも使えます。しかも、金額や支給日を、役員一人一人に対して設定することができます。ただし、いくらでも自由に設定できるわけではありません。例えば、非常勤役員で月額10万円の人に賞与1,000万円・・・というのは、ちょっと無謀です。金額の妥当性は確認されますので、職務に見合った年収となるように設定しましょう。

 

事前確定届出給与で注意する点

損金にできることが最大のメリットである事前確定届出給与ですが、気を付けないと「損金にできない」「手取り額が想定と違う」なんてことがあります。

①損金にできないケース
例)100万円で届出したが、思ったより利益が出ず80万円支給とした。
→届出額と支給額が一致していないので、80万円全額が損金になりません。

一方で、以下のような場合は支給した方については、損金として認められます。

役職 支給日 賞与支給額 支給の有無
代表取締役(夫) 令和3年3月31日 2,000,000円
取締役(妻) 令和3年2月28日 1,000,000円 ×

あくまで役員一人一人、独立して判断するということですね。

②手取り額が想定よりも少ないケース

賞与にも社会保険料や税金がかかります。設定額が同じでも、元々の月給が違うと手取り額は変わってきます

例)事前確定届出給与100万円の場合の手取り額 ※独身・40歳未満とします    (単位:円)

月給50万円 月給100万円 月給200万円
①賞与の額 1,000,000 1,000,000 1,000,000
②社会保険料 140,900 140,900 140,900
③所得税 140,342 263,142 333,313
差引賞与支給額
①-②-③
718,758 595,958 525,787

このことから、金額の設定がとても大事だということがお分かりいただけるでしょうか。「この金額が欲しい」のであれば、手取り額から逆算して設定する必要があります。支給して「損金としたい」のであれば、支給できる金額を正しく予測しなければなりません。

 

コロナ禍でできること

コロナによって業績が不安だ、という社長さんもいらっしゃるでしょう。その中で、毎月の役員報酬(月給)はなかなか強気な設定ができないものです。しかし、控えめに設定したところに利益が出たらどうしよう・・・?
こんな時に上手く活用してほしいのが、「事前確定届出給与」です。月給は控えめにしたうえで、利益が出た時のために事前確定届出給与の設定をしておけば、どちらの不安もカバーすることができます。もし利益がでなければ、事前確定届出給与の支給をゼロにすれば良いのです。減額・増額は出来ませんが、支給しない=ゼロは可能です。
事前確定届出給与を上手に活用して、コロナ禍の不安が少しでも減るといいなと思っています。

解説動画もぜひご参照ください!

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