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2014/No.05

利益を繰り延べれば、自動的に節税できる?


先日、お客様からご相談をいただきました。『法人税率が下がっていくのであれば、利益を合法的に繰り延べる(先送りする)ことで、自動的に節税になりますよね?』政府が6月に取りまとめる経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で法人の実効税率を20%台に引き下げるべきという議論がされる見込みですが、果たして先送り節税は本当に有効なのか?検証したいと思います。


◆ 先ずは、実効税率の推移をチェック
  
法人は、下記のとおり法人税以外にも5種類の税金を負担しています(消費税は除きます)。全て合算すると所得に対してどれぐらいの税率になるのかを示すのが、実効税率です。例えば、平成26年4月以後にスタートする事業年度であれば所得800万円を超える利益に対して、実行税率36.05%となります。1千万円利益が増えれば、約360万円税金が増えるわけです。

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実効税率は10年間で10%もダウンしています。利益を10年先送りできていれば、10%も節税できたことになります。

◆ 実効税率はダウントレンド。利益を繰り延べる方法を考えよう。
  
10年前と実効税率が10%違うのであれば、10年前の利益を何らかの方法で繰り延べていれば確実に節税できたことになります。1,000万円の利益であれば460万円だった税金が、10年後の利益であれば360万円です。10%のリターンを産む投資と考えれば相当なものです。では、実際に10年といった長期スパンでの繰り延べを可能にする節税対策を考えると、下記となります。

①生命保険の加入(保険料として払った額を、税率が低い時期に解約する)
②倒産防止共済の加入(①と同じ効果。合計800万円までの限度額はあるが、解約時期が選べる)
③オペレーティングリースへの投資(レバレッジドリースとも呼ばれます。初期投資額が①②より高いが、一時の支払で済みます。)
④収益を産むのに時間がかかるビジネスへの前倒し投資

 

①は、もっともポピュラーな方法です。ただし、継続して毎年資金を支払う必要があるため、長い期間での運用は難しいといえます。途中解約すると保険料を下回る返戻金しかもらえないことが大半です。②は継続して支払う点では①と同じですが、保険料の減額が可能なため、支払額をコントロールしやすいことと、解約時期が自由に選択できるため、途中で税率が逆に上がることになった場合のリスクも回避できます。③は、初期投資額が大きいため(通常1千万円単位)、加入できる会社は限定されてきますが、継続して支払う必要がない(契約時のみ)点はメリットがあります。たまたま、利益が増えてしまったけど、来年以後は業績がダウンするかもしれない。そんなときの節税プランとしては良いでしょう。

④はビジネスの王道ではありますが、税率の高い時期に経費を使い、税率が低い時期に収益が上がるようにするというプランです。①~③と違い、確実に返戻されるという確証はありませんが、本来の会社経営のスタイルではあります。つまり、ビジネスの王道は自然に節税効果を産むと考えても良いでしょう。利益を得るには、投資と時間の2つが必要と考えれば納得のいくところです。税率が高いときに投資をし、低い時にリターンを得るということが肝になります。

◆ 税率は下がるが、課税の対象は増える?

実効税率が現状より下がることは大きなトレンドとしては間違いないと思いますが、裏腹に課税の対象範囲は広がる可能性もあります。税金=所得(課税対象)×税率 と考えれば、税率が下がっても所得とみなす範囲を広げれば、税金の金額そのものは変わらないこともありえます。現在、政府税制調査会で議論されている点として、繰越欠損金の繰越期間の短縮(現在、中小法人では9年間)や、減価償却費の計算を定率法ではなく、定額法に統一するなどが挙げられています。また、租税特別措置法による、いわゆる優遇税制の縮小も有り得るでしょう。税率が下がれば、法人税額そのものが下がるとは必ずしも言えないことも頭に入れておきましょう。

◆ 26年10月より事業税・地方法人特別税の税率は変わります(全体負担は変わらない)

県税事務所に申告する2つの税金の税率が、下記に変わります。ただし、事業税と地方法人特別税の所得に対する合計税率は変わらないため、実効税率への影響はありません。地方法人特別税=事業税×地方法人特別税率で計算します。お客様的には増税ではないのですが、税理士的には、ちょっと面倒な改正ですね・・・(苦笑)。

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文:税理士・社会保険労務士 奥田正名


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