ZAIPA BLOG

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【ザイパブログ】ザイムパートナーズスタッフのブログ

スタッフ 伊藤マユミです。

年賀状の販売受付が始まりましたね。
そんなポスターを見ると年の瀬が近い事を実感します。
最近は年賀状を始め、手紙を送る人も少なくなったようです。

私はポストに自分あての郵便が入っていると、
なんだか嬉しくなります。

そんなやり取りを描いた童話があります。
アーノルド・ローベルの【お手紙】

国語の教科書にも登場するもので、私は最近子どもが
『音読』の宿題で読み上げるこのお話を毎日聞いています。

○○○○○

1日のうち手紙を待つ時間がとても不幸せだという、
一度も手紙をもらったことがない『がまくん』

その事を聞いた友人の『かえるくん』は、
すぐに家へ帰ってがまくんへ手紙を書きます。
そして『かたつむりくん』に、がまくんへ届けるよう
お願いします。

その後かえるくんは、昼寝をしていたがまくんを起こし
また手紙を待つよう促します。
不審に思ったがまくんは、かえるくんに訳を尋ねます。

かえるくんは手紙を出したこと、手紙の内容すべてを
がまくんに話します。
二人はとても幸せな気持ちで、手紙が来るのを待ちます。
かたつむりくんは4日後に手紙を届け、二人はとても喜びました。

○○○○
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そういえば聞いた事がある、なんだか懐かしい
そんなお話ではないでしょうか。

子どもに聞くと、がまくん手紙を貰えてよかったね。
幸せな気持ちになってよかったね。
と感想を口にします。

私は・・というと、久々にこの話を聞いた時
なぜ、手紙を出した事や内容まで全部話してしまうのか?
なぜ、かたつむりくんに頼むの?もっと素早い動物にお願いすれば
すぐに届いたじゃないか。
と、なんとも現実的な感想だけでした。

聞いているだけでは、単に友達想いで
あわてんぼうさんのお話です。

でも少し時間をかけて読んでみると上記の感想は少し変わりました。

手紙が届くという事実とその内容で、彼のやさしさを知った
がまくんは幸福になった。さらにかたつむりくんのおかげで、
手紙を待つ間の幸せな時間をゆっくりと過せたのかもしれない。

相手の立場になって、気持ちを考えながら文章を読んでみると
そのあたたかい気持ちが伝わってきて、
物語独自のなんとも言えない幸福感が生まれました。

また、こんな事も言えるのでは。

来る当てもない手紙待つ事で、自分で不幸な気分にしている
がまくん。ただひたすら待つだけの受け身です。
こんなにも、自分のことを想っていてくれる親友がそばにいて
幸せな事に気がつかないのです。

友人を幸せにさせたいと即行動するかえるくん。
二人の行動の差はとても大きいものです。

普段の生活を振り返ってみると『がまくん』のように
受け身な場面が多くあるように感じます。
ただ待つだけでなく、アクションを起こさなければ
何も変わらないことを教えてくれている気もします。

など色々と見方を変え、想像を巡らしてみると結構楽しいものです。

こういった長く読まれている本や物語は、人を惹きつける力があり
ちょっとした行動や言動が後から意味為す事が多々あります。
改めてゆっくり丁寧に読むことで、幼かった時には気が付かなかった事が
みえてくるかもしれません。

そして大人だからこそ、こういった本を通じて単純に純粋で平和な
気持ちになる事も時には大切なのではと思います。

名作が登場する国語の教科書。
次はどんな作品がでてくるか楽しみなところです。

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